怒りの発散方法が分からなくてですね

http://www.mypress.jp/v2_writers/reiko_kato/story/?story_id=1549751


 そういや今回私は,紅白本当に1秒たりとも見ませんでした。格闘技とスケートをちゃんぽんというわけの分からん夜でしたから。あと,騒ぎになった DJ OZMA という人が本当に分からない。分からないことから,「俺サブカルのほうだから,そういう一般人の流行とかうとくって」自慢とかいうのではなく,ちょっとまじめに恥ずかしい。普通に社会で他人と交流していれば,自然と耳に入ってくる名前だったのだろう,と思うのに(仮にも紅白出るくらいだし),本当にまるで知らんぞ。自分でDJって言っているから,DJなんだと思うことにします。

 そのくらい事の顛末を知らないというか,興味のない人間からすると,ことこの件に関しては「まぁ,どうでもいいんじゃないすか?」という冷めた感じになってしまうため,本件で電話抗議が殺到したなんて聞くと,本当に暇っつうか,NHKの番号調べて電話までかけるとは,一体なんの情熱だよこの年の暮れにと思ってしまいます。怒ったときはそれなりの行動を起こすことも大切(自分の持った怒りという感情から逃げず,きちんと向き合うという意味では)とは思いますが,しかし他に怒ることもあるだろうにと。もっとこう,フセイン処刑だとか,雑煮は餅2つって言ったろとかそういう,いや,まぁ例えはあんま思いつかないっすけど。

 ところで,

責任の所在をはっきりさせず、誰も責任を取らず、ただ「不快な思いをおかけして誠に申し訳ない」と口先だけの謝罪をしてやり過ごす。こうした無責任な態度が一番不快だ。裸ダンス自体はそう大騒ぎをするような事件ではなかったが、この態度は許しがたいものがある。


 「許しがたいものがある」とはまたずいぶん怒ってらっしゃるようですが,その怒りの処理方法がこうしてブログに書くことなのかなとちょっと思いました。別に私はNHKに対して,自分が許すだの許さないだのと上からものを言うほどえらい人間だとは思ってませんが,怒る場合,ブログにそれを書くことでの抗議?というのは,それもまたかなり無責任で口先だけっぽいよなと思ったわけです。だって,直接対象には届かないところでの悪口を書くわけですから。NHKにしてみれば,そんなもん黙殺してまったく問題ないわけで,何の前向きな解決も導きそうにありません。そういう意味では,抗議の電話をするような人のほうがよりマシだと言えると思います。そりゃ抗議の電話だってほとんど無視されるだろうけど,見ないですむブログで言われるよりは相手もこたえるでしょうから。

 いや,ブログの影響力もすごいとは思いますが,なんというか,自身の怒りを表明することはかなりリスキーで,そのリスクを背負い込む覚悟で本気の怒りという感情は表明すべきと思うのです。そういう意味で,ブログで怒りを表現するという怒りの表現手段って,手抜きだと思うのですよね。自分の怒りに対して。

 えらくReikoさんのことをひどく言うようですが,その点私もまったく同類なのかな,といったことをあれこれ考えました。私もむかついたことなどをブログとかでそれとなく書いていますが,それは自分の中に沸き起こった怒りを「みんな見てくれるけど怒りの対象は多分見ないか見られても平気なところのポジション」で発散し,後は忘れることによって怒りをやりすごしているわけです。冷静に考えると,私はなんとせこいことをしてきたのかこの何年,という思いにとらわれてきます。つまり,ブロガーって,うざい存在だね基本的にっていう。憤激リポート見てるのとあんま変わらないね。

 許せないほど怒っている場合は,やはり自分のフィールドであるところのブログで怒りをやり過ごすということではなく,対象に対してそれなりの行動を起こすほうが正解というか,「卑怯ではない」ような感じをぼんやりと持っています。といって,馬鹿正直にそんなことばっかやってたらとても世の中生きていけないのですが,「許せない」とまでの怒りを持ったとき,ブログに書くだけでは,たぶん私は収まりがつかないだろうと思います。

 収まりがつかないというのは,文字通りではなくてなんというのでしょうか。確かに自分は怒った。かなり怒っている。それがブログに書いておしまいとなると,「お前,怒ってるとか言って,ちょっとブログに書けばすっきりする程度のことで大騒ぎすんなよ」と自分で自分に突っ込んでしまうため,この自己矛盾に耐えられなくなるというものです。本当に怒っているならそれなりのことをすべきだ。そしてそれは,ただ怒っているなどと騒ぐことではなく,なんらかの前向きな解決を導く方向へ昇華される行動であるべきだ。そこまではしたくないというのなら,結局その程度の怒りなのだから大騒ぎするな,と。そして,それなりのこととは,自分にとって居心地のいいブログで好き勝手書くようなものではないことだろうと。

 だからって,対象となる相手に対していちいち怒りを表明する必要は基本的にはないのです。が,自分の中に沸き起こった怒りという感情に対して,それをぐっとこらえてまるでなかったことにするというのが,私にはズルに感じられてしまう。そして,ブログとかで間接的にその表明をして,うすく押し流していくのも,やっぱりいくらかズル。陰でだけ悪口を言うズル。それらに対し,対象にがっつりぶつかることによって,卑怯ではなく,自分の怒りを正面から受け止めて跳ね返し,代わりに対象から自分がうちのめされるリスク。ズルではないけど負け。どこまで自分に正直になれるか,どこまで正直な自分に従うか,どこまで世渡りのための妥協を認めるか。

 ブログ書いたりしている皆さん,怒りをもてあましたときどうしているんでしょうか。やっぱブログでぶちまけると,心からすっきりします?「ああ,俺結局実際には言えない腰抜けだから,こうしてブログで怒りを発散しているんだ。こういう風にして怒りをうまいことなだめて,上手に世間と付き合っていくんだ。せこいなぁ我ながら」って,ふと悲しくなることってありません?それは考えすぎというやつでしょうか。誇大妄想で被害妄想なだけなのか。

 もはやブログ云々もどうでもいいのですが,皆さん怒りをどうやり過ごしてますか。いちいち怒ってたら身が持たないじゃないすか。やり過ごし,かつやり過ごしている自分に対して,妥協も,「本当にそれでいいのか?」という後ろめたさも感じず,心からすっきりできる。そういうやつ,だれか紹介してください。

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