どうもそこまで没入できない

 ふと思ったのですが,私は小学校高学年から中学,高校にかけての多感な時期に,いわゆる「アイドル」にほとんど関心を示していませんでした。友達が南野陽子がかわいいとか言ったり,おニャン子の誰がどうしたとか言ってるときに私が考えていたのは,ヘヴィメタルのCDのことと,あーなんだったら死んでもいいみたいなことでした。

 ずっぽり中二病を患っていたことを否定するつもりはないです。いや,今もかかっていると思う。それはともかく,今も職場で,「ketさん好みの芸能人って誰です」みたいなことを聞かれたときに,どうしたらいいか分かりません。

 「好みじゃない」ほうなら分かります。世間ではもてはやされているようだけど,あの顔がかわいいと言われても私には分からんとか,神田うのをつけ上がらせるような人は逮捕すべきだとか。しかし,芸能人で女性タレントなりアイドルなりって,基本的にかわいいか美人だからそうなってるじゃないですか。だったらそん中で誰でもいいし,こっちから上から目線で「こっちよりはこっちかな」とか言うのも変だよな,と思ったりして。それ以上を考えると面倒くさいので,いつも聞かれた時は無難に「仲間由紀恵はかわいいですよね。なんつうかパーフェクトって感じで」とか言ってます。だいたい誰でも「ふーん」という反応。普通すぎてつまんないらしい。

 要は私にとって,アイドルとかなんかっていうのは「所詮遠い世界の人」であり「一生会うこともない人」に決まってるので,目の前にありもしないそれのことをあれこれイメージするのがなんか恥ずかしいしピンとこないのです。アイドルと自分がデートしている光景を,リアルにイメージしろと言われてもどうも分からない。そして,決して手に入らないもののことについて,ほとんど本気でどうだこうだと言いあうというのはやっぱり恥ずかしい,と思うのです。

 なので,オタク(に限定ではもはやないと思う)の人たちの行うコスプレとか,アニメキャラをアイドル的にランキングするような行動とかは,私には分かりそうでやっぱり分からない。あそこはガンダーラのようにどこまで行っても着地点がないように思える。コスプレをすればするほど,なりきろうとするそのキャラからは遠ざかっていくのではないか,余計「あれは架空」ということを実感することになりはしないのか,というような。

 実際に日本のどこかで生きているアイドルより,さらに「所詮遠い世界の人」じゃないですか,アニメのキャラって。美少女からの抱き枕をぎゅーっとして,「やっぱこれ布だわ」って思わないものなのかな。それは子供の私が「アイドルのポスターにキスしたってインクの味しかしないだろ」と思っていたのと同じことで,さらに私にとってはよりハードルが高くなった状態なわけで。だって,もうそれ人工物だもの。

 ほんとは,「話せるオタク」の人に,いろいろとお話を伺ってみたい。私の推察なんかとは全然違うアプローチでもって,それは成立するんだ,という理由を聞きたい。だが残念ながら,私の周囲にいるそっち方面の人は絶対数が少ないうえに,完全にそっちに行っちゃってるんで冷静な説明が望めない人か,逆に冷静すぎて「オタクのことは他人にどう説明しても無駄」と思ってる人しかいなさそうでどうも。

 なんというか,すごいよ,世の中の人たちって。私のようなちっちゃい人間には計り知れないことばかりだ。

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この記事へのコメント

ketket
2009年10月20日 20:20
一方で,没入していけない感じになっちゃった自分って,なんかつまんないな,と思ったりもします。

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